こんにちは、ワリビボ管理人です。
今回は、『暴落王列伝』と題しまして、暴落で大儲けした相場師について紹介していきたいと思います。
今回の記事を読むとこれが分かります。
- 暴落王列伝その①ジェシーリバモア
- 暴落とは
- 『おまけ』暴落を必ず当てる方法について
それでは行ってみましょう!
暴落王列伝① ジェシーリバモア ~ウォール街のグレードベア~
半生
稀代の相場師、ジェシーリバモアは1877年7月26日、アメリカのマサチューセッツ州で生まれました。
貧しい移民の子でしたが、14歳で家を飛び出し、株式仲買人のもとで黒板書きの仕事を始めます。
彼は値動きを記載した黒板を毎日眺めるうち、その数字の変動に規則性があることに気がつきます。
初めて株式取引をしたのは15歳の時。儲けは3ドル3セントでした。
そこから、一見無謀とも呼べる投機を繰り返し、付いたあだ名は『無鉄砲な少年相場師(boy plunger)』
周囲の店を出禁になるほど勝ちまくるも、20歳にして一度目の破産。
これが、生涯で4度のもの破産を経験する彼の、はじめての破産でした。
その後復活し、23歳で現在の価値にして20億円、再度破産して復活し、30歳ではなんと200億円もの資産を持つことになります。
手法
彼の投資手法はいわゆるトレンドフォローと呼ばれるものです。
相場の流れを予想し、人々が向かう方向に乗るようにして賭ける。
上昇トレンドでは買い目線、下落トレンドでは売り目線、というように市場に逆らわず、順張りで相場に乗って行くような手法になります。
下落相場でも上昇相場でも利益を出すことが可能で、初動を捕まえることができれば、飛躍的に利益を伸ばすことができます。
リバモアは、その年代によって手法を変えていますが、基本的にはティッカーテープ(今で言うチャート足)をもとにしてトレンドを見極めていました。
安くなった時に買うのではなく、上昇中の株を買う。今風の言い方で言うと、テクニカル分析をベースにした順張り投資家というところでしょうか。
ただし彼の場合は桁が普通の投資家とは違います。
20歳で無一文から5万ドル(現在の価値でおよそ20億円)を数か月で荒稼ぎ。
度重なる破産の傾向などを見ると、非常に高いレバレッジで取引をしていることは明白なのですが。
普通の人は20億あったら一生遊んで暮らせますよね。
それをさらに増やそうと思うような人だったからこそ、ここまでの利益を得ることができたのかもしれません。
ウォール街のグレートベア
彼の名を一躍世界中に轟かせたのが、1929年10月24日に発生したウォール街大暴落。
当時史上最大の暴落であったこの出来事の前、リバモアは大量の『売りポジション』を保有していました。
『売りポジション』をとる、ということは、市場が下落する方向に賭けるということです。
この暴落で、リバモアはなんと現在の価値にしておよそ4000億円もの利益を得ました。
4000億って…ほぼ国家予算ですよね。
配当利回りが3%の株式に4000億円投資すると、配当だけで120億(笑)
もうなんかすごすぎて意味が分かりません。
この暴落は数日にわたって続いたのですが、 J・Pモルガンからリバモアあてには
「これ以上売りを行わないでくれ」
という要請が出たほど。
売りポジションの解消だけでなく主要株も買いまくり、これをきっかけに一時的な暴騰相場となりました。
一投資家が、たったひとりで市場全体の流れを変えてしまったのです。
この一件で彼は「ウォール街のグレートベア」と呼ばれるようになりました。
ウォール街大暴落
1929年10月24日から始まった一連の大暴落を指します。世界恐慌の遠因になったとされていますが、諸説あり定かではありません。
同年の11月13日に一度底値をつけ、その後持ち直したものの、約一年半後の1931年7月4日に最安値をつけるまで下落が止まりませんでした。
一連の暴落で、ダウ工業株平均は89%の下落。
およそ9割減。
100万円を投資していたと仮定するとおよそ11万円になってしまう計算です。
まさに、大暴落の名前にふさわしいキングオブ暴落。
近年でも、似たようなことは周期的に起こっています。
リーマンショックやコロナショックなどは皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。
暴落とは
暴落は避けられるか?
ここまでジェシーリバモアについてお話してきました。
彼が巨万の富と名声を得たウォール街の大暴落。
皆さんは、暴落についてどのようなイメージを持たれているでしょうか。
近年では、インフルエンサーなどが、「暴落」という単語をしきりに使っていますね。
暴落は避けられるものだ、暴落を利用しよう、というような論調も見受けられます。
彼らが言うとおり、暴落は果たして避けられるものなのでしょうか。
この章で考えていきたいと思います。
株価はどう決まるか
数字だけを追っていると忘れてしまいそうになるのですが、株取引は売り手と買い手が存在します。
ここで言う売り手は株を売りたい人。買い手は買いたい人です。
いや、急に進次郎構文じゃん、と思ったそこのあなた。
確かにそのとおりなのですが、これを見落としてはならないのです。
大前提として売る人と買う人の需給で金額が決まるのが株価。
売り手と買い手の両方が合意しないと価格は決まらないのです。
もう少し踏み込んで考えると、『まだあがると思うからその値段で買う人がいる』という構造が見えてきます。
つまり、皆が『この価格は高すぎる』と思ったとき、株価は下がりだすのです。
この価格では売れない、売れないので値段が下がる。
値段が下がっても売れない、さらに値段を下げる。
このようにして株価は下がっていきます。
暴落の場合
これが暴落と呼ばれるような状況になるとどうなるのか。
暴落の原因は過去を見ても複数あります。
リーマンショックとコロナショックの原因は全く違いますし、先に挙げたウォール街の大暴落もまた違います。
しかし共通している事項もあります。
それは『パニック』。
『いつ売れるか分からない、どれだけ下がるか分からない』という恐怖感です。
人は利益よりも損失の方をより強く感じやすいという性質があります。
心理学的にはプロスペクト理論と呼ばれるもの。
この損失回避性があるので一般に株価、下落の速度は上昇の速度よりも速くなるわけですね。
株の世界で買いをロング、売りをショートというのはこのためです。
「売りが売りを呼ぶ」という言葉があるように、下落の速度は加速します。
そして、その速度が閾値を超えるとパニック状態が発生。
売り注文が市場に殺到するわけです。
こうして下げに歯止めが効かなくなり、実態以上に大きな下落となるわけです。
暴落は避けられるか
では、私たちが暴落を避けるにはどうすれば良いのでしょう。
暴落を避けるということは、裏を返すと先に述べたパニックが起こる前に逃げる、ということです。
つまり、少しの下落ですぐ逃げる、なにかニュースがあったらすぐ逃げる、浅く指値を設定しておく、損切りのラインを厳密に守る……
いや、無理でしょ、と管理人は思いました。少しの下落にビビっていたら投資なんてとても出来ません。利益を得ることも難しいでしょう。
ある程度の下落は承知の上で、それが起きた時に即退場しないこと、しかないのです。
あるいは、次の記事で述べるような暴落でも利益を出せる方法、を実行し、リスクヘッジするしか方法はありません。
また、暴落の記事を見ていくと、1口に暴落と言っても、1日で全てが終わるというケースは少ないのです。
何日か、場合によっては年単位で下がり続け、底値で見ると凄まじい下落率ですが、1日2日ではそこまで落ちる訳では無い。
(実際はデットキャットバウンスの例もあるように、暴落の直後は戻りも大きいので、すぐ逃げればいいというわけでも無いのですが)
ただ、致命傷を負わないということが最低限重要なので、その意味で行くと、早逃げの損を許容して投資をする、というのは合理的な戦略なのではないでしょうか。
おまけ~暴落を必ず当てる方法~
暴落を必ず当てる方法なんてあるのかよ、と思ったそこのあなた。
結論から言いましょう、あります。
彼はその申し出を快諾し、凄まじい勢いで買い戻しを始めます。
スタップ細胞と同じようにあります。
ではどうやって当てればいいのか。
方法は簡単です。
あなたがインフルエンサーの場合
あなたがインフルエンサーで預言者になりたいのならば、毎日暴落ツイートをすること。
実際に大きな下落が起こったらそれ以外の投稿を全て消せばいいのです。
これでインスタント預言者の出来上がり。
見事的中させればあなたはヒーローになれるでしょう。
それまでにほかの人々に発見されなければの話ですが。
あなたが投資家の場合
もう一つ。あなたが投資家で暴落を当てたい場合のお話をしましょう。
これも簡単です。
株価が下落するたび、また今度の記事で書く「下落で儲けるための方法」を実行してください。
そのうち本当に暴落が来ます。
そしたらあなたは大儲け、それまで賭けを続けることができればの話ですが。
まとめ
半分ふざけたおまけなのですが、一面では本質を突いているかと思います。
儲ける上で最も大事なのは退場しないことなのです。
つまり賭けを続けることさえできれば、いずれとてつもない宝くじを引く可能性や、宝くじとはいかないまでも優良な銘柄を引く可能性が高くなります。
市場は少しの勝ち株と多数の負け株によって構成されています。
その中で可能な限り価値を引き続けること、割のいいガチャを引き続けることこそが長期的に利益を得る最良の方法だと私は信じています。
それでは次回の記事で。ワリビボ!
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